第Ⅲ期(第12回-15回)

第Ⅲ期(第12回-第15回2003年-2006年)は、タイトルは変えず「キルヒェン・ムジィーク・アカデミーチャリティーコンサート」とし、若手演奏家支援プロジェクトを立ち上げ、演奏の場を提供することにした。基礎的な学びを終えた若い演奏家が一人で演奏会を企画するには、費用、企画、情宣活動の面で難しい状況をふまえ、この会での演奏を通して、地味な活動キャリアを積んでもらう趣旨で始められた。応募した若手演奏家は演奏課題を演奏し、理事と専門家がその審査にあたった。

★第12回


[日時] 2003年9月14日(日)14:30開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] J.S.バッハ<ミサ ロ短調 第Ⅰ部 BWV232>
R.シューマン<謝肉祭 Op.9>
[演奏者] 41名(若手演奏者:ピアノ、指揮者、ソプラノ・ソロ2名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、ファゴット2名、トランペット3名、ホルン1名、ティンパニ1名、ヴァイオリン9名、ヴィオラ4名、チェロ5名、コントラバス2名、チェンバロ1名、オルガン2名)
[合唱団] 56名(ソプラノ22名、アルト15名、テノール8名、バス11名)
[総出演者] 97名
[理事] 7名
[名義後援] 13社

―第1回若手演奏家支援プロジェクトは、在仙の若手ピアニストによる演奏。
同時に合唱曲第5曲目で、J.S.バッハの<ミサロ短調第Ⅰ部BWV232>を演奏。難しい課題であったが、ローマ・カトリック時代に作られた「グレゴリオ聖歌」を先唱し、バッハが作曲したミサ曲を歌うことができた。ルター派教会に育ったバッハが、優れたミサ曲を作曲したことは、実は驚きである。バッハが晩年の1740年に、イタリアのベネチアの作曲家フランチェスコ・ガスバリーニによるミサ曲<ミサ・カノン>を写譜した楽譜が発見された。この作品の研究の結果、<ミサロ短調>は1749年に作られたと考えられている。このように、キリスト教の音楽は、教派を超えて受け継がれてきたのであり、このことを思うと一層感慨深かった。


★第13回


[日時] 2004年9月12日(日)14:30開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] J.S.バッハ<ミサ ロ短調 第Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ部 BWV232>
F.ショパン<ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調>
[演奏者] 43名(若手演奏家:ピアノ、指揮者、ソプラノ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、ファゴット2名、ホルン1 名、トランペット3名、ティンパニ1名、ヴァイオリン11名、ヴィオラ5名、チェロ5名、コントラバス2名、チェンバロ1名、オルガン2名)
[合唱団] 61名(ソプラノ21名、アルト19名、テノール8名、バス13名)
[総出演者] 104名
[理事] 7名
[名義後援] 13社

―第2回若手演奏家支援プロジェクトは、在仙の若手ピアニストによる演奏。
同時に合唱曲第6曲目で、J.S.バッハの<ミサロ短調第Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ部BWV232>を演奏。前年同様、難しい課題であったが、前年度と同じようにローマ・カトリック時代に作られた「グレゴリオ聖歌」を先唱し、歌うことができた。


★第14回


[日時] 2005年5月8日(日)14:00開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] J.S.バッハ<マタイ受難曲 第Ⅰ部 BWV244>
F.リスト<巡礼の年第1年スイスよりオーベルマンの谷>他
[演奏者] 47名(若手演奏者:ピアノ、若手演奏者:リート(伴奏者)、指揮者、ソプラノ・ソロ1名、 カウンター・テノール・ソロ1名、バリトン・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート4名、オーボエ4名、 ファゴット2名、ヴァイオリン12名、ヴィオラ5名、チェロ6名、コントラバス3名、チェンバロ1名、オルガン2名)
[合唱団] 67名(ソプラノ22名、アルト15名、テノール6名、バス18名、こども合唱団〔小さな森の聖歌隊〕6名)
[総出演者] 114名
[理事] 7名
[名義後援] 13社

―この年から、5月のゴールデンウィークの前後に開催。毎年悩まされた台風シーズンをさけて会場を予約した。
第3回若手演奏家支援プロジェクトは、在仙の若手ピアニスト1名と声楽家1名による演奏。同時に合唱曲第7曲目で、J.S.バッハの<マタイ受難曲第Ⅰ部BWV244>を演奏。聖書にある「マタイ福音書」の受難物語を題材にバッハが作った大作であり、人間の内面を掘り下げていくバッハの手法に脱帽。この会から2007年までの3回は、東京で活躍している「バッハ・コレギウム・ジャパン」のメンバーがソリストとして参加し、協力を得た。合唱団にもバッハ愛好者が東京から参加。大きな輪が生まれた。また、子供合唱団として、〔小さな森の聖歌隊〕も2度目の参加。


★第15回


[日時] 2006年5月7日(日)14:00開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] J.S.バッハ<マタイ受難曲 第Ⅱ部 BWV244>
R.シューマン<アダージョとアレグロ 変イ長調Op.70>他
[出演者] 49名(若手演奏者:サクソフォーン(伴奏者)、指揮者、ソプラノ・ソロ1名、カウンター・テノール・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バリトン・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート4名、オーボエ4名、ファゴット2名、ヴァイオリン13名、ヴィオラ6名、チェロ6名、客演ヴィオラダ・ガンバ1名、コントラバス2名、チェンバロ1名、オルガン2名)
[合唱団] 72名(ソプラノ18名、アルト19名、テノール8名、バス17名、こども合唱団〔小さな森の聖歌隊〕10名)
[総出演者] 121名
[理事] 7名
[名義後援] 13社

―第4回若手演奏家支援プロジェクトは、広島の若手サクソフォン奏者1名(伴奏ピアノ)よる演奏。同時に合唱曲第8回目で、J.S.バッハの<マタイ受難曲第Ⅱ部BWV244>を演奏。聖書にある「マタイ福音書」の受難物語の後半を題材にした曲。ヴィオラダ・ガンバを客演として招いた。第14回同様、ソリスト、合唱団の輪が大きくなった。また、子供合唱団として、〔小さな森の聖歌隊〕も3度目の参加。