第Ⅳ期(第16回-26回)

第Ⅳ期(第16回―第26回2007年―2019年)は、タイトルは変えず「キルヒェン・ムジィーク・アカデミーチャリティーコンサート」とし、本格的な管弦楽の伴奏つき合唱曲が主なプログラムになった。

★第16回


[日時] 2007年5月6日(日)14:00開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] J.S.バッハ<ヨハネ受難曲 BWV245>
[演奏者] 37名(指揮者、ソプラノ・ソロ1名、カウンター・テノール・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バリトン・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、ファゴット2名、ヴァイオリン11名、ヴィオラ4名、チェロ4名、ヴィオラダ・ガンバ1名、コントラバス1名、チェンバロ1名、オルガン3名)
[合唱団] 62名(ソプラノ14名、アルト20名、テノール8名、バス14名、こども合唱団〔小さな森の聖歌隊〕6名)
[総出演者] 99名
[理事] 8名
[名義後援] 12社

―合唱曲第9曲目で、J.S.バッハの<ヨハネ受難曲BWV245>を演奏。聖書にある「ヨハネ福音書」の受難物語を題材にした曲。「マタイ受難曲」同様、バッハの手法に感動。この会もヴィオラダ・ガンバの協力を得て、好評であった。また、子供合唱団として、〔小さな森の聖歌隊〕も4度目の参加。


★第17回


[日時] 2008年5月6日(火・祝)14:00開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] W.A.モーツァルト<教会ソナタK328>
W.A.モーツァルト<ミサ ハ短調 K427>
[出演者] 43名(指揮者、ソプラノⅠ・ソロ1名、ソプラノⅡ ・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン2名、トランペット2名、トロンボーン3名、ティンパニ1名、ヴァイオリン9名、ヴィオラ7名、チェロ3名、コントラバス1名、チェンバロ1名、オルガン1名)
[合唱団] 56名(ソプラノ14名、アルト20名、テノール8名、バス14名)
[総出演者] 99名
[理事] 8名
[名義後援] 12社

―合唱曲第10曲目で、W.A.モーツァルトの<教会ソナタK328>と<ミサ曲ハ短調 K427>を演奏。バッハの大曲の後の選曲は、モーツァルトに決定した。モーツァルトはオルガニストとしても活躍。ミサを残している。この年からソリストは、関西で活躍中のテノール、バスのソリストに依頼した。伴奏ピアニストは交代し、管弦楽の規模が大きくなった。


★第18回


[日時] 2009年5月6日(水・祝)14:00
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] ハイドン<オルガン協奏曲ハ長調HobXⅧ:1>
シューベルト<ミサ曲 変イ長調D678>
[演奏者] 41名(指揮者、ソプラノ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート1名、オーボエ2名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン2名、トランペット2名、トロンボーン3名、ヴァイオリン9名、ヴィオラ7名、チェロ4名、コントラバス1名、オルガン1名)
[合唱団] 55名(ソプラノ19名、アルト16名、テノール9名、バス10名、伴奏ピアニスト)
[総出演者] 96名
[理事] 7名
[名義後援] 12社

―この回から伴奏ピアニストも依頼。合唱曲第11回目で、ハイドンの<オルガン協奏曲ハ長調HobXⅧ:1>とシューベルトの<ミサ曲 変イ長調D678>を演奏。


★第19回


[日時] 2010年5月2日(日)14:00開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] J.ハイドン<サルヴェ・レジーナHobXXⅢ:b2>
F.メンデルスゾーン<シンフォニー・カンタータ『讃歌』Op.52>
[演奏者] 41名(指揮者、ソプラノ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート1名、オーボエ2名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン2名、トランペット2名、トロンボーン3名、ヴァイオリン9名、ヴィオラ7名、チェロ4名、コントラバス1名、オルガン1名)
[合唱団] 66名(ソプラノ20名、アルト21名、テノール13名、バス11名、伴奏ピアニスト)
[総出演者] 107名
[理事] 7名
[名義後援] 12社

―合唱曲第12回目で、ハイドンの<サルヴェ・レジーナHobXXⅢ:b2>とメンデルスゾーンの<シンフォニー・カンタータ『讃歌』Op.52>を演奏。メンデルスゾーンの<シンフォニー・カンタータ『讃歌』>は、交響曲と管弦楽付合唱曲が組み合わされた曲で、仙台での公演は初演。

―2011年3月11日14:46 東日本大震災が発生。震度7、マグニチュード9の巨大地震。大津波も発生。予定していた5月4日の公演は中止となった。会場も壊滅的被害を受け、合唱団員、管弦楽団員も多大な被害を受けた。しかし、5月14日、日本キリスト教団仙台ホサナ教会の会員が、練習のために会堂を借りる手配をし、連絡がつく合唱団員に声をかけ、とにかく集合することができた。集合することができた一人一人が、その恐怖体験を語り、励ます会になった。ここでこの会も終了せざるを得ないかと思われたが、この悲しい災害をむしろプラスとして受け止めに、次に続けようということになった。5月から始まった会場予約に挑戦し、幸い次の第20回目の会を開催することができた。


★第20回


[日時] 2012年4月30日(月・祝)14:00
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] F.メンデルスゾーン<オラトリオ・パウロOp.36>
[演奏者] 53名(指揮者、ソプラノ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン4名、トランペット2名、トロンボーン3名、ティンパニ1名、ヴァイオリン14名、ヴィオラ7名、チェロ5名、コントラバス3名、オルガン1名)
[合唱団] 59名(ソプラノ16名、アルト16名、テノール10名、バス11名、〔小さな森の聖歌隊〕5名、伴奏ピアニスト)
[総出演者] 112名
[理事] 7名
[名義後援] 12社

―第20回のために練習していた合唱曲は、F.メンデルスゾーンの<オラトリオ・パウロ>Op.36>聖書の「使徒言行録」に登場する、殉教者「パウロ」を題材にした作品である。人間の弱さ、醜さを表現しているこの作品は、心を打つ。バッハのマタイ受難曲と同様、いじめる側といじめられる側の人間の描写を、音で表現していく手法に圧倒される。第20回のプログラムにふさわしい選曲になり、仙台でのこのプログラムは大変珍しく、とても喜ばれた。また、子供合唱団として、学年が進んだ〔小さな森の聖歌隊〕も5度目の参加。


★第21回


[日時] 2013年5月4日(土・祝)13:30開演
[会場] 青年文化センター・コンサートホール(800席)
[曲目] F.メンデルスゾーン<オラトリオ・エリヤOp.70>
[演奏者] 50名(指揮者、ソプラノⅠ・ソロ1名、ソプラノⅡ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン4名、トランペット2名、トロンボーン3名、ティンパニ1名、ヴァイオリン13名、ヴィオラ5名、チェロ5名、コントラバス2名、オルガン1名)
[合唱団] 59名(ソプラノ18名、アルト18名、テノール9名、バス12名)
あらすじを語るアナウンサー1名、伴奏ピアニスト
[総出演者] 109名
[理事] 7名
[名義後援] 12社

―理事会で、代表より第20回でこの会を終了にしたいという提案がなされたがそれは否決され、第21回が開催されることになった。曲目は、F.メンデルスゾーンの<オラトリオ・エリヤOp.70>。メンデルスゾーンの作品は3曲目になる。新約聖書を題材にしていた「パウロ」に対して、旧約聖書に登場する「預言者エリヤ」を題材にした壮大な作品である。旧約聖書は新約聖書にくらべて馴染みが薄く、作品と内容の分析に多大な時間を要した。オラトリオは、振り付けなしの音楽劇なので、表現力や登場人物の掛け合いのタイミングが難しかった。


★第22回


[日時] 2014年5月4日(日・祝)14:00開演
[会場]

日立システムズホール仙台(旧青年文化センター)

コンサートホール(800席)

[曲目] A.ドヴォルジャーク<レクイエムOp.89>
[演奏者] 50名(指揮者、ソプラノ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、イングリッシュ・ホルン1名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン4名、トランペット2名、トロンボーン3名、チューバ1名、ティンパニ1名、ヴァイオリン13名、ヴィオラ4名、チェロ5名、コントラバス2名、オルガン1名)
[合唱団] 54名(ソプラノ17名、アルト16名、テノール9名、バス11名、伴奏ピアニスト)
[総出演者] 104名
[理事] 6名
[名義後援] 12社(名義後援と同時に、数社では無料お知らせ欄へ取材掲載)

―多くの宗教合唱曲を紹介することも一つの使命と考えていたので、選曲が難しかった。20年間違う曲目で時代順に選曲してきたが、指揮者と合唱団の力量、管弦楽の規模を考慮しながらの選曲となり、A.ドヴォルジャークの<レクイエムp.89>に決定した。音楽の長い歴史のなかでは、個人の『死』についての考えは思ったよりも遅く、この土台になったカトリックの式文「レクイエム」は1570年以降に整えられたものである。この式文に多くの作曲家たちが旋律をつけ、「レクイエム」が作られた。後期ロマン派に属するこの曲は、調性感、リズム感がそれまでの作品とは違い、合唱団もかなり難しかったようである。管弦楽の種類も多く、ハープはオルガンで代用。


★第23回


[日時] 2015年3月29日(日)14:00開演
[会場]

日立システムズホール仙台(旧青年文化センター)

コンサートホール (800席)

[曲目] R.シューマン<レクイエムOp.148>
A.ブルックナー<ミサ曲 第3番>
[演奏者] 49名(指揮者、ソプラノ・ソロ1名、アルト・ソロ1名、テノール・ソロ1名、バス・ソロ1名、フルート2名、オーボエ2名、クラリネット2名、ファゴット2名、ホルン2名、トランペット2名、トロンボーン3名、ティンパニ1名、ヴァイオリン13名、ヴィオラ5名、チェロ6名、コントラバス2名、オルガン2名)
[合唱団] 46名(ソプラノ15名、アルト12名、テノール6名、バス12名、伴奏ピアニスト)
[総出演者] 95名
[理事] 6名
[名義後援] 12社

―会場予約が大変難しかった。合唱団員50数名、管弦楽団50数名の合計約100名前後が演奏できる舞台を持つホールを予約するのは困難であった。1年前のインターネット抽選では、ほとんどが落選。その後どこかの団体が手放したところに申し込むという奇策で何とか、会場を予約することができた。練習会場も空きが少なく予約が困難であった。しかしこのような状況は、震災後、どこの団体も活動を始めたという、喜ばしい現象かもしれない。